最近読んだ本さんたち(1)
本、大学自分は大学生の中でも図書館を活用している方の人間だと思っていて,しょっちゅうと言っていいほど本を借りている。本はもちろん読むだけでも十分それでいいけど,せっかくこうやってこのホームページを設けたので,読んだ本についてもちょっとつらつらと書いてみるかと思い,書く。といっても書評めいたものを書くわけでもなく,後から自分が眺めるためのちょっとしたメモ書き(?)のようなテイストにしよう。ちょっと前のは省いて,ここ最近のだけにする。理由は,思い出せないから。タイトルに(1)とついているということは,(2)が来るのか・・・?
最近読んだ本,とりあえず5つ挙げてみる。
- レオナルド・ダ・ヴィンチの秘密 天才の挫折と輝き
- レオナルド・ダ・ヴィンチ―手稿による自伝
- 大学生・社会人のためのイスラーム講座
- キリスト教概論: 新たなキリスト教の架け橋
- 哲学しててもいいですか?: 文系学部不要論へのささやかな反論
・・・あなたなに読んでるの?
弁解
一応,最近こういう系統の本を読んでるのは理由があって(別に理由なくてもいいじゃん!),まずダヴィンチに関してはちょっとおもしろそうなヤツだなと思っており,ダヴィンチの手稿とか,絵画とか,どんな人生送ってたのかなあというところに興味をもっていた。そして,ちょっとヤバイ感じのする選定の,イスラムとかキリストとかに関して言えば,先月の頭くらいにインフルエンザをやらかしまして,その最中のとても暇な時にCourseraっていうオンライン講座で仏教と現代心理学みたいな講座をぶっ通しで見続けていたという出来事があって。(こちら→ Buddhism and Modern Psychology)いつもはこういうオンライン講座を全部見ることは殆どないんだけど,インフルでなにもできず完全なる暇人だったこともあって初めから最後まで珍しく全部見たのがきっかけで,仏教おもしれえとなった。そこで,そういえばワタシ宗教について何も知らないな?となりまして,機会があったら他の宗教に関する本を手に取ってみようと思って,読んでいたのでした。下の動画は,Courseの一番初めのイントロの動画。ただ,別にこういう理由がなくても手に取りますけどね!
だいたいこういう本ムズイ
困ったのが,図書館に置いてある本は非常に専門的な言葉を散りばめているものが多くて,初学者には難しそうな本がいっぱい並んでいること。なのでだいぶ探して,ビギナー向けの分かりやすい情報が含まれているかな?とかなり吟味してから借りました。とはいったものの,全部が簡単に読めるという場合はなくて,たいてい意味わからん難しい箇所がいくつか出てきて消化不良になるパターンが殆ど。たぶんこういうの書いているのは大学の先生方が多いのだろうけど,専門的知識を突き詰めると初学者がどれだけの前提知識を有しているかってことを忘れてしまうんだろうなと思う。もしくは丁寧に書く忍耐とか暇,もしくはやる気がないか。
ダヴィンチの本
上から順に見て行くと,まずダヴィンチの秘密っていう本は,こういうタイプにしてはめずらしく初学者でもほとんど苦労することなく読める文章だった。この本はとても評判が良いぽくて,それも納得できる。ダヴィンチがどういう人で,どういう人生を送っていたのかっていうのがかなり分かりやすく書かれていると思った。比較のためといってはなんだけど,もう一冊ダヴィンチに関する本を借りていて,こちらは結構古い日本の人による本なんだけど,書いてある内容はもちろんほぼ同じなんだけども分かりやすさがダントツで前者の勝利だった・・・。ちなみに前者の本はイタリア人の著書の翻訳。まあでも,複数の視点からダヴィンチのことを知れてよかった。実はこの他にももう一つ,レオナルドのカラーの作品集みたいな本も借りていたので,三冊を使ってレオナルドダヴィンチを吸収しようとしていた,欲張りな(笑)。しかしながら,ダヴィンチの生き様がかなりルーズな印象を受けて,自分の中で彼に対する何らかのポイントがアップした。
恒例の無知を知るイベント発生
ダヴィンチのことをある程度知れてこれで満足満足。・・・かと思いきや,また新たな面白そうな掘り下げたいワードがたくさん頭にひっかかりまして,カラヴァッジォとかミケランジェロとかラファエロとか,ルネサンス期のイタリアの方々。まさにこの瞬間が無知の知ですね,という感じがする。ただ,そうするとイタリア語も・・・とかになってハゲ散らかしてしまうので,一時撤退を図る。
イスラ無知
続いて,大学生・社会人のためのイスラーム講座。これは前述のように,そういえばイスラム教ぜんぜんしらん!のために借りてきたやつ。この本のいいところは,全15章にわたってみっちりと細かい知識を詰め込んでくれているところなんだけど,こういう場合,それが同時に欠点でもあるっていうのはいつもの話(笑)。半分くらいは流し読みで済ましてしまったけれど,前半部分のイスラムの概要,歴史とかはとてもコンパクトにいい感じにまとめてあってちょっとイスラムに詳しくなったかもしれない。そして,傑作だなと思ったのが第12章のイスラムのジェンダーに関する話で,ここでは筆者と個人的に長い付き合いのあるイスラム家族の三姉妹の,実際のムスリムとしての生活を細かく伝えてくれている。3人とも女性で同じ家族の育ちで皆ムスリムだけれど,結婚観とか,ヒジャブとか(ムスリムの女性が被るスカーフ),人生設計とかに関する考え方が三者三様でまったく違っていて(本当にまったく違う,ぜひよんでみて),ムスリムだからとかいう大きなくくりで人の価値基準を判断するのは絶対に間違っていると確信できた(もちろん,当然のことだけどね)。個人的には12章だけ読んでも全然十分かなと思えた一冊だった。ただ,まあ,一冊で済ますのは偏っている感が否めないので,基礎知識もついたことだし他のイスラムに関する書物もそのうち手に取ってみようかなと思う。思う。
Jesus
そんで,イスラムの次はと,キリスト教についての本,キリスト教概論を読みました(お,順番逆だね?)。この本もわかりやすく,キリスト教とは?聖書とは?旧約,新約,ユダヤやイスラムとの関係は?とか,あとは聖書にはどんな内容が書かれていて,どう解釈すればいいのか?みたいな知識を総ざらいで学べる本だった(まあ,自分がそういうの探してきて借りたからね!)。こちらも案の定,横文字がいっぱい出てくるゾーンが頻繁にあって頭に入ってこない部分もいっぱいあったのだが,そもそも基本知識を持ち合わせてない自分にとってはすべてがNew to meでたのしめた。例えば・・・,え,ユダヤ教はまだ旧約聖書で約束されている救世主が表れていないと考えていて,それがイエスとして現世に表れたと考えてるのがキリスト教だったの?ユダヤはまだ現在でも救世主はいないとしているの?え,単一の神という意味でイスラムもキリストもユダヤも全部つながっていたの?え,聖書って内容そんなバラバラなの?みたいな知識レベルから驚いていた。すみませんm(_ _)mあと,単純に聖書って世界ナンバーワンのベストセラーだよねという方面からのモチベーションもあったので,聖書ってなんやねんってところに軽く知識が入ったのはよかった(笑)。
いいよ
最後に,哲学しててもいいですか?っていう本。これは別に借りようと思ってたわけでもなんでもなかったのだけど,ふと目に入ってちょっと読んでみたら,おもしろいじゃん!ってなって即借りを決めたもの。あとでAmazon見てみたら評判がよくて,目の付け所いいんじゃん?ってなった。たぶん,すべてを通販にしてしまう世界のデメリットはこういう偶然性がなくなっちゃうところも一つとしてあるだろうなとおもうたりする。この内容がまたとても良くて,中学生・高校生の頃の自分に渡したら,俺が言いたいことこの本に書いてある!っていって嬉々として喜びそうな本(笑)結構,大学生が読んだら自分に悪口言われてるように感じると思うけど・・・。タイトルに哲学とついているけど,内容はいわゆる哲学っていうイメージからくるものとは全然違っていて,大学教員の実態とか,大学教員の目線から見た現在の大学生の様子とかそのあたりが結構,ビシバシ書かれている。この本の中でひとつためになった事実としては,40,50年前の日本て大学進学率が20%とかそこらなんだね,ということ。1995年でも32.1%,そして今は50%越え・・・。思わず,なるほどな,と言ってしまった。この本は,個人的には近い年代の大学生とか高校生にオススメできる本だなと思いました。